飛行船のロマンを腕に「ツェッペリン 100周年記念シリーズ オープンハート」詳細レビュー

ミリタリーウォッチの世界において、ドイツ時計は切っても切れない重要な存在です。その中でも、20世紀初頭の巨大飛行船ツェッペリン号をオマージュしたブランド、Zeppelin(ツェッペリン)は独自の立ち位置を築いています。
今回レビューする「ツェッペリン 100周年記念シリーズ オープンハート」は、当時の航空計器が持っていた緻密な美しさと、現代の機械式時計の力強さを融合させたモデルです。
かつて第一次世界大戦時に大空を支配した飛行船「ツェッペリン」の100周年を記念して作られたモデルで、飛行船の意匠を現代に蘇らせた逸品です。文字盤に配置された複雑なスケールや、心臓部の動きを視認できるオープンハート構造は、まさに男心をくすぐる設計です。
本記事では、軍用飛行船としての歴史を持つツェッペリンのアイデンティティと、ドイツ製ならではのクラフトマンシップと機能性・実用性を徹底レビューします。
「ツェッペリン 100周年記念シリーズ オープンハート」の概要
ツェッペリンの100周年記念シリーズは、1900年に誕生した巨大飛行船の歴史を祝して製作されたベストセラーラインです。
その中でもオープンハートモデルは、文字盤の窓から機械式ムーブメントのテンプの動きを直接鑑賞できるのが最大の特徴です。航空計器を彷彿とさせる緻密なダイヤルデザインと、ドーム型の風防がクラシカルな雰囲気を醸し出し、ドイツ時計らしい質実剛健な造りと優雅な曲線美が絶妙なバランスで融合しています。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 耐久性 | 日常生活用防水 |
| 防水性 | 5気圧防水 |
| 耐磁性 | 不明 |
| 視認性 | 蓄光塗料、スモールセコンド |
| 操作性 | 標準(プッシュ式リューズ) |
| ムーブメント | 自動巻き(Miyota 82S5) |
| 動力の持ち時間 | 最大約40時間 |
| 素材 | ケース:ステンレススチール 裏蓋:シースルーバック 風防:ミネラルガラス(K1) |
| ケース径 | 40mm |
| ケース厚 | 13mm |
| 重量 | 68g |
| ベルトの種類 | カーフレザー |
- 巨大飛行船「ツェッペリン」をモチーフにした腕時計
- 航空計器を彷彿とさせる緻密なダイヤルデザイン
- 品質と実用性重視のドイツ製腕時計
「ツェッペリン」の腕時計を採用する政府機関や部隊
ツェッペリン自体は、特定の軍隊へ正式に官給品を供給しているブランドではありません。しかし、運営元であるポイントテック社は、ドイツ連邦軍に採用実績のある時計製造に関わってきた歴史があります。
例えば、同社の他ブランドである「ユンカース」や「アイアンアニー」は、かつてのドイツ空軍(ルフトヴァッフェ)に深く関連した名称を冠し他モデルが多数あります。
ブランドのモチーフとなった飛行船「ツェッペリン号」自体は、第一次世界大戦において軍事偵察や爆撃任務で実戦投入されました。
当時の乗組員たちが使用していた計器の視認性や信頼性が、現在の「100周年記念シリーズ」の文字盤デザインの基礎となっています。また、現代においても過酷な環境下での耐久試験をクリアしており、ドイツ製の信頼性の高さから、アウトドアや激しい動きを伴うフィールドワークでの愛好者が多く存在します。
生産国とその歴史的背景
本機は時計大国ドイツで生産されています。製造元のポイントテック社はミュンヘン近郊に拠点を置き、徹底した品質管理の下で製造を行っています。
ドイツの時計製造は、バウハウスに代表される機能主義と、精密機械への異常なまでのこだわりが特徴です。ツェッペリンは、ドイツが誇る航空工学の祖であるフェルディナント・フォン・ツェッペリン伯爵の功績を讃えるために設立されました。空を制した技術大国のプライドが、部品一つひとつの精度や、堅牢なケース構造に反映されており、それはまさに軍用機製造の歴史と地続きにあると言えます。
「ツェッペリン 100周年記念シリーズ オープンハート」の特徴と機能
・ZEP-76621(オープンハート・自動巻き・ブラウンレザーストラップ)
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 耐久性 | 日常生活用防水 |
| 防水性 | 5気圧防水 |
| 耐磁性 | 不明 |
| 視認性 | 蓄光塗料、スモールセコンド |
| 操作性 | 標準(プッシュ式リューズ) |
| ムーブメント | 自動巻き(Miyota 82S5) |
| 動力の持ち時間 | 最大約40時間 |
| 素材 | ケース:ステンレススチール 裏蓋:シースルーバック 風防:ミネラルガラス(K1) |
| ケース径 | 40mm |
| ケース厚 | 13mm |
| 重量 | 68g |
| ベルトの種類 | カーフレザー |
「ツェッペリン 100周年記念シリーズ オープンハート」は、飛行船の計器を忠実に再現した文字盤と、内部構造が露出したオープンハートが融合したモデルです。タキメーターやテレメーターといったミリタリー由来の機能をデザインに組み込みつつ、実用的な自動巻きムーブメントを搭載しています。
- オープンハートによる内部機構の視認
- 航空計器をモチーフにした緻密な文字盤デザイン
- ヴィンテージ感を演出するドーム型の風防
- 高精度な日本製自動巻きムーブメントの採用
オープンハートが描き出す機械美
「ツェッペリン 100周年記念シリーズ オープンハート」の最大の特徴は、文字盤の7時位置から8時位置にかけて配置された大きな開口部です。
ここからは、機械式時計の心臓部であるテンプが激しく、かつ正確に振動する様子を眺めることができます。ミリタリーウォッチは機能性を重視するあまり、装飾を排除する傾向にありますが、本機は機能の一部である「動き」をデザインへと昇華させています。
この窓から見える黄金色の歯車やルビーの輝きは、持ち主に機械が生きているという実感を与えてくれます。飛行船のエンジンルームを覗き込むような高揚感は、他のクォーツ時計では決して味わえない、このモデル特有の魅力と言えるでしょう。
航空計器をルーツに持つダイヤルデザイン
文字盤に配された細かな数字や目盛りは、単なる飾りではありません。外周には速度を計測するタキメーター、さらにその内側には音と光の速度差から距離を算出するテレメーターが刻まれています。
テレメーターは、かつて戦場において砲撃の着弾点までの距離を測るために軍で使用されていた機能であり、ミリタリーファンにとって非常に重要な要素です。これらのスケールが、クリーム色の文字盤の上に繊細なフォントで配置されることで、往年のコックピットにある計器のような計器美を演出しています。
クラシックでありながら機能が凝縮されたその姿は、実用を重視した軍用時計の精神を色濃く反映しています。
クラシックな趣を添えるドーム型風防
本機の風防には、緩やかにカーブを描くドーム型の強化ミネラルガラス(K1)が採用されています。現代の時計ではフラットなサファイアガラスが一般的ですが、あえてドーム型にすることで、1900年代初頭のヴィンテージウォッチのような柔らかい表情を生み出しています。
斜めから文字盤を覗き込んだ際に発生する特有の歪みは、どこか懐かしく、当時のパイロットたちが命を預けていた計器の雰囲気を再現しています。この膨らみがあることで、ケース厚以上の立体感が生まれ、シャツの袖口から覗く際にも独特の存在感を放ちます。傷に強い強化加工が施されており、フィールドでの使用にも耐えうる実用的な設計です。
「ツェッペリン 100周年記念シリーズ オープンハート」と他モデルの腕時計との比較
同一ブランドの他モデルとの比較
本モデルと比較対象となるのが、同シリーズのクォーツ・クロノグラフモデルである「ZEP-7680-1」です。
デザイン面では非常によく似ていますが、その性質は大きく異なります。まず、クロノグラフモデルは12時間計のアラームやデイト表示機能を備えており、多機能性という点では一歩リードしています。しかし、機械式であるオープンハートモデルには、電池交換不要で半永久的に動き続けるという、ミリタリーギアとしてのロマンと実用性があります。
オープンハートモデルは、あえて複雑な機能を削ぎ落とし、時計本来の「刻む」動きを視覚的に強調することに特化しています。文字盤の厚みや重厚感については、自動巻きムーブメントを搭載している本モデルの方がやや厚みがあり、腕に装着した際の「着けている感」をより強く感じられます。一方、クロノグラフモデルはクォーツならではの薄さと正確性を持ち合わせていますが、機械式のテンプが動く様子を眺めることはできません。
また、本モデルはスモールセコンドを採用しており、メインの秒針がないため、パッと見の印象が非常にスマートです。
機能性を追求して情報量が多くなりがちな100周年シリーズにおいて、オープンハートモデルは「機械美の鑑賞」と「時刻の視認」のバランスを究極まで突き詰めた結果と言えます。軍用時計の質実剛健さを求めるなら多機能なクロノグラフも魅力的ですが、ドイツ時計の工芸品的な側面をより楽しみたい方には、このオープンハートモデルが最適です。
他社の類似モデルとの比較
ラコ「アーヘン 42」
ドイツのミリタリーウォッチを語る上で外せないのがラコ(Laco)です。ラコは第二次世界大戦時にドイツ空軍へ実際に時計を納入していた歴史的メーカーです。「アーヘン 42」は、その当時の「Bバウム(観測時計)」のデザインを忠実に再現したパイロットウォッチです。
ツェッペリンと比較すると、ラコはより純粋な軍用時計としての性格が強く、文字盤には装飾が一切ありません。対して、ツェッペリンのオープンハートは、飛行船というラグジュアリーな移動手段をモチーフにしているため、優雅な曲線やオープンハートによる装飾性が加えられています。
ラコは「戦場の道具」としての無骨さを極めていますが、ツェッペリンは「航空史へのリスペクト」という文化的側面を重視しています。防水性能や耐久性は同等ですが、視認性においては夜光塗料を全面に配したラコが勝り、ファッション性や所有欲を満たす機械美においては、オープンハートを持つツェッペリンに軍配が上がります。ビジネスシーンでの併用を考えるならば、ツェッペリンの方が適応範囲が広いと言えるでしょう。
ハミルトン「カーキ フィールド オート」
ミリタリーウォッチの王道と言えば、アメリカ発祥で現在はスイスメイドのハミルトンです。「カーキ フィールド オート」は、米軍で使用されていた時計をルーツに持つ、耐久性と実用性の塊のようなモデルです。

デザイン面では、ハミルトンがアラビア数字を多用した典型的なフィールドウォッチであるのに対し、ツェッペリンは細身のインデックスやタキメーターを配したクラシックな航空計器スタイルです。
ハミルトンは10気圧防水を備えるなど、より過酷な環境下での実用を想定していますが、ツェッペリンは5気圧防水に留まります。しかし、ハミルトンの堅実なデザインに対して、ツェッペリンのオープンハートは圧倒的な個性を放ちます。他者と被りにくいデザインを求め、なおかつミリタリーや航空の歴史を感じたいというユーザーにとって、ツェッペリンは唯一無二の選択肢となります。
実用性重視ならハミルトン、歴史的ロマンと個性を重視するならツェッペリンという明確な棲み分けが可能です。
「ツェッペリン 100周年記念シリーズ オープンハート」の実用性
オススメの利用シーン
「ツェッペリン 100周年記念シリーズ オープンハート」が最も輝くのは、週末の趣味の時間や、落ち着いた雰囲気の社交の場です。ミリタリー由来のタキメーターやテレメーターを備えつつ、上品なレザーストラップを組み合わせたこの時計は、クラシックな装いに非常に良く馴染みます。
例えば、ヴィンテージのレザージャケットを羽織ってのドライブや、ミリタリージャケットを綺麗めに着こなしたタウンユースなど、ヘリテージ感のあるファッションとの相性は抜群です。
また、博物館や歴史的建造物を巡るような知的なレジャーにおいても、この時計が持つ歴史背景が会話のきっかけになるかもしれません。オープンハートから見えるテンプの動きは、ゆっくりと流れる時間を楽しむための最高のスパイスとなります。
一方で、5気圧防水というスペックを考慮すると、本格的な水辺のレジャーや激しいスポーツには不向きです。あくまで「空と歴史を愛でる大人のための時計」として、知的なフィールドワークや落ち着いた日常の中で使用することをお勧めします。時計を眺めるたびに100年前の大空に思いを馳せる、そんな贅沢な使い方ができるのが本機の最大のメリットです。
ビジネスシーンに利用できるか
結論から申し上げますと、この時計はビジネスシーンにおいて非常に有効な選択肢となります。一般的にミリタリーウォッチはカジュアル過ぎる場合がありますが、ツェッペリンのデザインはクラシックなドレスウォッチの要素を多分に含んでいます。40mmという適度なケースサイズは、日本人の腕に馴染みやすく、シャツの袖口にもスムーズに収まります。
落ち着いたクリーム色の文字盤と上質なレザーストラップは、紺のスーツやグレーのジャケパンスタイルに程よいアクセントを加えてくれます。オープンハートというギミックについても、近年のビジネスウォッチ市場では広く受け入れられており、むしろ「機械にこだわりを持つプロフェッショナル」という印象を与えることができるでしょう。
商談の際などにふと袖口から覗く機械の動きは、相手に精密さや正確さを大切にする姿勢を無言で伝えてくれます。ただし、あまりに派手な色のストラップに交換するとミリタリー色が強まりすぎるため、ビジネスで使用する場合は、純正のブラウンやブラックのレザー、あるいは落ち着いたメッシュベルトでの着用を推奨いたします。
長く利用するためのコツやメンテナンス方法
本機を一生モノの相棒として長く愛用するためには、機械式時計特有のケアが必要です。
まず第一に、磁気への注意が挙げられます。現代社会ではスマートフォンやPC、スピーカーなど、強力な磁気を発する製品に囲まれています。機械式時計の心臓部であるテンプが磁気を帯びてしまうと、精度が著しく低下し、進みや遅れの原因となります。保管の際はこれらの電子機器から10cm以上離す習慣をつけましょう。
次に、防水性能の過信は禁物です。5気圧防水は「日常生活用強化防水」であり、手洗いや雨には耐えられますが、水道水を直接かけたり、水に浸けたりすることは避けてください。特に、レザーストラップは湿気に弱いため、汗をかいた後は柔らかい布で優しく拭き取り、風通しの良い場所で乾燥させることが大切です。
そして、3年から5年に一度のオーバーホールを推奨します。内部の潤滑油は時間の経過とともに劣化し、部品の摩耗を引き起こします。定期的に分解掃除を行うことで、Miyota製のタフなムーブメントは数十年にわたって時を刻み続けてくれます。毎日決まった時間にリューズを巻き上げるか、あるいは自動巻きの機能を活かして日常的に着用することが、内部の機構を健やかに保つ一番の秘訣です。
オススメの購入方法と安く購入する方法
ツェッペリンの時計を安心して購入するには、やはり国内の正規代理店を通じた購入が最も推奨されます。
正規販売店で購入することで、万全のアフターサービスや修理対応を受けることができるからです。特に機械式時計である本機は、初期不良や将来的なメンテナンスを考えると、保証内容が明確な正規店での購入が長期的なコストパフォーマンスに優れます。
少しでも安く購入したい場合は、大手家電量販店のECサイトや、ポイント還元率の高いショッピングモール(楽天市場やYahoo!ショッピングなど)を利用するのが賢明です。これらのサイトでは定期的にセールが行われており、実質的な価格を抑えることが可能です。
ただし、その際も「正規輸入品」であることを明記している店舗を選ぶようにしてください。
あまりにも価格が安すぎる並行輸入品や中古品の場合、保証が受けられなかったり、修理時に高額な費用が発生したりするリスクがあります。また、実物を確認したい場合は、全国の主要都市にある時計セレクトショップや百貨店に足を運び、腕に乗せた際の重量感や視認性を確かめてから、オンラインの最安値店で購入するという方法も効率的です。
\ Zeppelin(ツェッペリン)の正規代理店 /
まとめ|「ツェッペリン 100周年記念シリーズ オープンハート」徹底レビュー
「ツェッペリン 100周年記念シリーズ オープンハート」は、ドイツ航空史のロマンを現代の技術で再現した、非常に完成度の高いタイムピースです。
航空計器の緻密な意匠と、機械式の躍動感を楽しめるオープンハートの融合は、単なる時刻を知る道具を超えた、所有する喜びを与えてくれます。ミリタリーウォッチの本質である信頼性と、ドイツ時計らしいエレガンスを兼ね備えたこの一品は、あなたの腕元で唯一無二の存在感を放ち続けることでしょう。
- メリット
-
歴史に裏打ちされた唯一無二のデザインと、機械美を日常的に楽しめる高いコストパフォーマンス
- 飛行船の歴史を感じさせるクラシックかつ独創的なデザイン
- オープンハートとシースルーバックによる贅沢な機械美の鑑賞
- ビジネスからカジュアルまで幅広く対応する高い汎用性
- 信頼性の高い日本製自動巻きムーブメントによる優れたメンテナンス性
- ドイツ製ブランドとしての高い所有満足度
- デメリット
-
過酷な軍事環境には向かない防水性能の低さと、ドーム型風防特有の取り扱いの注意点
- 本格的な水辺の活動には耐えられない5気圧防水の制限
- ドーム型風防のため、フラットなガラスに比べてぶつけやすい形状
- クォーツ時計に比べると、定期的な時刻合わせやオーバーホールが必要
- 文字盤の情報量が多く、一瞬の視認性ではシンプルな軍用時計に譲る場合がある





コメント