「ツェッペリン LZ127 グラーフ ツェッペリン」巨大飛行船をモチーフとするドイツ時計を徹底レビュー

ミリタリーウォッチの世界において、ドイツ製の腕時計は独自の地位を築いています。
その中でも「ツェッペリン」は、20世紀初頭に空の王道として君臨した巨大飛行船をデザインソースとする異色のブランドです。
今回レビューする「LZ127 GRAF ZEPPELIN(グラーフ ツェッペリン)」は、歴史上最も成功したと言われる飛行船の名を冠したモデルであり、当時の航空技術の粋を集めたかのようなクラシックな外観が特徴です。
かつてのドイツ空軍とも密接に関わった飛行船ツェッペリン号をオマージュしており、計器類を彷彿とさせる文字盤デザインが男心をくすぐります。
本記事では、この時計が持つ歴史的背景や、ドイツ製ならではの精密な機能美と実用性を徹底レビューします。
「ツェッペリン LZ127 GRAF ZEPPELIN」の概要
「ツェッペリン LZ127 GRAF ZEPPELIN」は、1928年に完成した巨大飛行船ツェッペリン号の127号機をモチーフにした自動巻き腕時計です。
文字盤の7時位置にオープンハートを採用しており、内部のムーブメントが動く様子を視覚的に楽しむことができます。アイボリー調の文字盤とアラビア数字のインデックスは、古き良き時代の航空計器を彷彿とさせ、ミリタリーカジュアルからフォーマルな装いまで幅広く対応するデザインが魅力です。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 耐久性 | 日常生活用強化防水 |
| 防水性 | 5気圧防水 |
| 耐磁性 | 不明 |
| 視認性 | 高(アラビア数字インデックス・オープンハート) |
| 操作性 | 標準(プッシュ式リューズ) |
| ムーブメント | 自動巻き |
| 動力の持ち時間 | 最大約40時間 |
| 素材 | ケース:ステンレススチール 風防:K1ミネラルガラス |
| ケース径 | 40mm |
| ケース厚 | 12mm |
| 重量 | 70g |
| ベルトの種類 | カーフレザー |
- ドイツの巨大飛行船ツェッペリン号をモチーフにした腕時計
「ツェッペリン」の腕時計を採用する政府機関や部隊
ツェッペリンを製造するポインテック社は、ドイツ軍との関わりが深く、特定のモデルがドイツ連邦軍(ブンデスヴェーア)の記念モデルや、特定の部隊向けの限定モデルとして製造された実績があります。
例えば、同社の他ブランドであるジャンカースやアイアン・アニーを含め、ドイツ空軍のパイロットや退役軍人組織に愛用されているケースが多く、記念品として選ぶことが多いブランドとして知られています。
飛行船ツェッペリンそのものは、第一次世界大戦において偵察や爆撃という実戦任務に投入された歴史を持ちます。腕時計としてのツェッペリンは、その当時のパイロットたちが使用していた航空時計の設計思想を継承しています。
生産国とその歴史的背景
「LZ127 GRAF ZEPPELIN」は、時計産業の聖地の一つであるドイツで生産されています。
製造元のポインテック社は、1987年にミュンヘンで創業されました。ドイツの時計製造は、第二次世界大戦後の混乱を経て復活を遂げましたが、その根底にはバウハウス的な機能主義と、空軍向けパイロットウォッチ(B-Uhr)に代表される軍事技術の転用があります。
ツェッペリンは、かつてドイツが誇った世界最大の飛行船の歴史をデザインに昇華させることで、失われかけたドイツ航空産業の栄光を現代に伝える役割を果たしています。
ツェッペリンは、20世紀初頭にドイツで開発された硬式飛行船の総称で、発明者フェルディナント・フォン・ツェッペリン伯爵の名に由来する。内部に金属骨組みを持ち、水素ガスによる浮力で長距離飛行を可能にした。第一次世界大戦では偵察や爆撃に使用され、戦後は旅客輸送にも活躍したが、1937年のヒンデンブルク号爆発事故を契機に急速に衰退した。
「ツェッペリン LZ127 GRAF ZEPPELIN」の特徴と機能
- 7666-5N(オープンハート・自動巻き)
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 耐久性 | 日常生活用強化防水 |
| 防水性 | 5気圧防水 |
| 耐磁性 | 不明 |
| 視認性 | 高(アラビア数字インデックス・オープンハート) |
| 操作性 | 標準(プッシュ式リューズ) |
| ムーブメント | 自動巻き |
| 動力の持ち時間 | 最大約40時間 |
| 素材 | ケース:ステンレススチール 風防:K1ミネラルガラス |
| ケース径 | 40mm |
| ケース厚 | 12mm |
| 重量 | 70g |
| ベルトの種類 | カーフレザー |
「LZ127 GRAF ZEPPELIN」は、伝説的な飛行船の優雅さを腕元で再現したモデルです。最大の特徴は、文字盤から内部機構が見えるオープンハート仕様であり、機械式時計ならではの鼓動を感じることができます。
- 日本製の高品質な自動巻きムーブメントを採用
- 視認性に優れたクラシックなアラビア数字
- ドーム型の風防がもたらすアンティークな質感
- 5気圧防水を備え日常生活での実用性を確保
- 40mmという日本人の腕に馴染みやすいケースサイズ
伝統的なドーム型風防の美学
このモデルの大きな魅力の一つは、大きく盛り上がったドーム型の風防にあります。
現代の多くの時計がフラットなサファイアガラスを採用する中で、あえて丸みを帯びた形状にすることで、当時の飛行船の操縦席から見えた景色や、アンティークな計器の雰囲気を再現しています。この形状は、光の反射を和らげる効果もあり、斜めの角度からも時刻を読み取りやすいという実用的なメリットも兼ね備えています。
ミリタリーウォッチに求められる、直感的な視認性を確保するための工夫が、この美しい曲線の中に隠されているのです。
オープンハートが映し出す機械の鼓動
文字盤の7時位置に配置されたオープンハートは、この時計の心臓部であるテンプの動きを常に確認できる設計となっています。
これは単なる装飾ではなく、時計が正常に作動しているかを瞬時に判断するための「インジケーター」としての役割も果たします。軍用時計において、作動確認は生死を分ける重要な要素でした。本モデルでは、機械式ムーブメントの精密な動きを視覚的に楽しむことができます。機械式時計を所有する喜びを、最も直接的に感じさせてくれるディテールです。
ドイツ製ケースの堅牢な仕上げ
ケース素材には、高品質な316Lステンレススチールが使用されており、丁寧にポリッシュ加工が施されています。
ドイツ製の時計に共通する特徴として、目に見えない部分の加工精度が非常に高いことが挙げられます。裏蓋はシースルーバック仕様になっており、オープンハートと同様にムーブメントの動きを裏側からも鑑賞できます。5気圧の防水性能は、急な雨や手洗いなどの日常シーンにおいて十分な保護機能を提供します。
過酷な戦場仕様とまではいかないまでも、日常生活では十分すぎるほどの堅牢さを備えています。
「ツェッペリン LZ127 GRAF ZEPPELIN」と他モデルの腕時計との比較
同一ブランドの他モデルとの比較
ツェッペリンブランドの中で「LZ127 GRAF ZEPPELIN」と比較検討されることが多いのは、ブランドのベストセラーである「100周年記念モデル(100 Years Zeppelin)」です。
100周年モデルは、タキメーターやテレメーターといった複雑な目盛りが文字盤いっぱいに刻まれており、非常に情報量が多いデザインが特徴です。これに対し、LZ127は非常にシンプルで洗練された印象を与えます。
100周年モデルが「多機能な航空計器」を目指しているのに対し、LZ127は「飛行船の優雅な旅」を連想させる落ち着いた作りになっています。特に本モデルのオープンハート仕様は、100周年モデルにはない機械的な露出感があり、時計内部の動きを楽しみたいユーザーにはLZ127が圧倒的に支持されています。
また、厚みの面でもLZ127の方が比較的スリムに設計されているため、シャツの袖口への収まりが良く、よりドレッシーな使い方が可能です。ミリタリーテイストを強く出しつつも、日常の使い勝手やシンプルさを優先するのであれば、LZ127はブランド内でも極めてバランスの取れた選択肢と言えます。価格帯はどちらも近い設定ですが、LZ127の方が長く愛用しても飽きのこない、普遍的なデザインとしての完成度が高いと言えるでしょう。
他社の類似モデルとの比較
ラコ パイロットウォッチ・タイプA
同じドイツブランドであるラコの「パイロットウォッチ・タイプA」です。
ラコは第二次世界大戦中にドイツ空軍へ時計を納入していた「本物」のミリタリーウォッチメーカーです。ラコのモデルは、極限まで無駄を削ぎ落とした質実剛健なデザインで、夜光塗料の塗布量も多く、野戦での実用性に特化しています。
一方、ツェッペリンのLZ127は、同じ航空時計のカテゴリーに属しながらも、よりエレガントで装飾的な要素を持っています。実戦的なタフさを求めるならラコ、歴史的ロマンとデザイン性を両立させたいならツェッペリンという明確な使い分けができます。
ハミルトン カーキ フィールド
こちらはアメリカ軍にルーツを持つミリタリーウォッチの定番です。

ハミルトンは80時間のパワーリザーブを誇るH-10ムーブメントを搭載しており、実用スペックではツェッペリンを上回る面があります。しかし、ツェッペリンの魅力はハミルトンにはない「ドイツ的なクラシックさ」にあります。
ハミルトンが実用的なツールとしての性格が強いのに対し、ツェッペリンは当時の飛行船という巨大なロマンを形にした工芸品的な側面が強いです。オープンハートのギミックや、ドーム型風防が生み出す柔らかな反射は、ハミルトンのストイックな雰囲気とは対照的であり、所有者の個性をより強く演出してくれます。
「ツェッペリン LZ127 GRAF ZEPPELIN」の実用性
オススメの利用シーン
「LZ127 GRAF ZEPPELIN」が最も輝くシーンは、休日のジャケパンスタイルや、少しこだわりのあるカジュアルファッションを楽しむ場面です。ミリタリーウォッチとしてのバックボーンを持ちながらも、オープンハートから覗く精緻な動きは、カフェでの読書や美術館巡りといった知的で落ち着いた時間に最適です。また、航空機やミリタリー関連のイベントに身に着けていくのも良いでしょう。歴史を知る仲間との会話のきっかけになることは間違いありません。
40mmというサイズ感は、日本人の平均的な手首にジャストフィットするため、長時間の着用でも疲れにくいのが特徴です。レザーストラップの質感が使い込むほどに馴染んでいくため、キャンプやアウトドアシーンにおいても、過酷な運動を伴わないキャンプサイトでのリラックスタイムなどには、非常に雰囲気のある演出をしてくれます。
夕暮れ時のキャンプファイヤーの明かりで、ドーム型風防に反射する炎の揺らめきを眺めながら、ゆっくりと時を刻むテンプの動きを確認する。そんな贅沢な使い方ができるのも、この時計ならではの魅力です。
ビジネスシーンに利用できるか
結論から申し上げますと、この時計はビジネスシーンにおいて非常に優れた選択肢となります。一般的にミリタリーウォッチは武骨すぎてスーツには合わないと思われがちですが、LZ127のデザインは非常にクラシックで品格があります。アイボリーの文字盤とダークブラウンやブラックのレザーストラップの組み合わせは、ネイビーやグレーのスーツと完璧に調和します。
オープンハートのデザインについては、職種によっては「少し華やかすぎる」と懸念されるかもしれませんが、実際には40mmのケースに収まった小さな窓から見える機構は、むしろ「機械にこだわりを持つプロフェッショナル」という印象を与えます。商談の席などで、相手が時計好きであれば、ドイツの飛行船の歴史をフックにした会話が生まれるかもしれません。
秒針が独立したスモールセコンド仕様である点も、通常の3針時計よりも通好みな印象を与え、控えめながらも確固たる個性を主張できます。派手なゴールドや過度な厚みがないため、上司や取引先に対しても不快感を与えることなく、誠実でクラシックな美意識を感じさせることができるでしょう。
長く利用するためのコツやメンテナンス方法
機械式時計である「LZ127 GRAF ZEPPELIN」を末永く愛用するためには、いくつかのポイントを押さえたメンテナンスが必要です。まず、自動巻きムーブメントを保護するために、激しいスポーツやゴルフなど、手首に強い衝撃が加わる動作の際は外すことを強く推奨します。
衝撃はテンプの芯を傷め、精度に悪影響を及ぼす可能性があるからです。また、5気圧防水は「水に浸ける」ことを前提としていないため、水道水で直接洗うような行為は避け、汚れは乾いた柔らかい布でこまめに拭き取るようにしてください。
オーバーホールについては、3年から5年に一度を目安に行うのが理想的です。内部の潤滑油が乾いてしまうと部品の摩耗が進むため、定期的な点検が寿命を延ばす鍵となります。
さらに、レザーストラップは消耗品ですので、夏場の汗が気になる時期は市販のNATOベルトや金属メッシュベルトに交換することで、ストラップの寿命を延ばすとともに、ミリタリーテイストをより強調したカスタマイズを楽しむことも可能です。
オススメの購入方法と安く購入する方法
「LZ127 GRAF ZEPPELIN」を購入する際は、まずは正規販売店での実機確認を強くオススメします。ドイツ時計独特の風防の盛り上がりや、文字盤の質感は写真だけでは伝わりきらない部分が多いからです。
安く購入する方法としては、大手ECサイト(Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど)のポイント還元セールを利用するのが最も一般的です。
特に、楽天の「お買い物マラソン」や「0か5のつく日」を狙えば、実質価格で数千円から1万円近く安く手に入れることが可能です。また、並行輸入品を扱う時計専門店では、定価よりも大幅に割り引いて販売されていることがありますが、その際は保証内容を必ず確認してください。
ポインテック社の時計は、正規輸入品であれば国内でのアフターサービスが充実しているため、長く使うことを考えるなら、多少の差額であれば正規保証が付帯する店舗での購入が最も安心で、結果的にコストパフォーマンスが高くなります。
まとめ|「ツェッペリン LZ127 GRAF ZEPPELIN」徹底レビュー
「LZ127 GRAF ZEPPELIN」は、ドイツの航空史という壮大なバックグラウンドを背負いつつ、現代の日常使いに最適なスペックを備えた稀有なミリタリーウォッチです。飛行船をモチーフにした優雅な曲線美と、機械式時計としての面白さを両立させたデザインは、他ブランドにはない唯一無二の存在感を放っています。
ミリタリーウォッチの入門機としても、あるいは歴史に思いを馳せる大人のコレクションとしても、非常に満足度の高い一本と言えるでしょう。
- メリット
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歴史的な飛行船のデザインを継承し、オープンハートから機械の動きを楽しめる高いデザイン性とドイツ製の信頼性が魅力
- 伝説の飛行船LZ127を彷彿とさせるクラシックなデザイン
- オープンハート仕様による機械式時計特有の視覚的な楽しみ
- スーツからカジュアルまで対応する高い汎用性
- ドイツブランドながら手が届きやすい優れたコストパフォーマンス
- デメリット
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サファイアガラスに比べると風防の傷に注意が必要であり、本格的なダイバーズウォッチのような防水性能は備えていない
- 防水性は日常生活防水レベル
- 日本国内での流通量が少ない



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