「ベンラス Type-2」米軍特殊部隊が認めたミリタリーウォッチの復刻を徹底レビュー

「ベンラス Type-2」米軍特殊部隊が認めたミリタリーウォッチの復刻を徹底レビュー

ミリタリーウォッチの世界には、単なるデザインを超えた、生死を分ける現場から生まれた機能美が存在します。その代表格と言えるのがBENRUS Type-2(ベンラス タイプ2)です。

1970年代、アメリカ国防総省の厳しい要求を満たすために設計されたこの時計は、一般販売されない非売品として、グリーンベレーや海軍特殊部隊SEALsなどの精鋭部隊にのみ支給されました。

現在では、BENRUS社が市販向けに販売している復刻版として入手が可能ですが、その圧倒的な存在感と堅牢な造りは当時のままです。

本記事では、米軍特殊部隊採用モデル「BENRUS Type-2」について、その深い歴史と現代における実用性を詳しくレビューしていきます。

目次

「ベンラス(BENRUS) Type-2」の概要

ベンラスのタイプ2は、1970年代にアメリカ国防総省が定めた軍規格「MIL-W-50717」に基づいて製造されたミリタリーウォッチの復刻版です。

当時のオリジナルは特殊部隊向けに限定支給されていたため、幻のモデルとして知られていました。最大の特徴は、衝撃からリューズを守るための左右非対称ケースと、24時間表記を備えた高い視認性の文字盤です。復刻モデルでは、現代の使い勝手を考慮しつつ、当時の無骨な意匠を忠実に再現しています。

項目スペック
耐久性 軍規格を再現した堅牢な設計
防水性 10気圧防水
耐磁性 不明
視認性 発光ルミノバ採用の指針・インデックス
操作性 12時間表記の両方向回転ベゼル
ムーブメント スイス製クォーツ(Ronda 715)
動力の持ち時間 電池寿命約5年
素材ケース・裏蓋:316Lステンレススチール
風防:クリスタルガラス
ケース径 約42.5mm(リューズ含まず)
ケース厚 約16mm
重量 約76g(ベルト含む)
ベルトの種類 ナイロン製NATOベルト(19mm幅)
「BENRUS Type-2」のミリタリー要素
  • 米軍特殊部隊に正式採用された実績のあるモデル
  • 衝撃からリューズを守る左右非対称のステンレススチールケース
  • 無骨なデザインと高い堅牢性

「BENRUS Type-2」の腕時計を採用する政府機関や部隊

ベンラス社は、歴史的に多くのアメリカ政府機関や軍部隊へ時計を供給してきました。

タイプ2のオリジナルモデルは、1970年代にアメリカ陸軍の特殊部隊「グリーンベレー」や、海軍特殊部隊「SEALs」、さらには水中破壊工作部隊である「UDT」に支給された実績があります。また、情報の秘匿性が高い中央情報局(CIA)の工作員にも愛用されていたと言われています。

同社の他モデルでは、ベトナム戦争時に一般歩兵へ広く支給された「MIL-W-46374」規格のプラスチックケースモデルや、名作として名高い「DTU-2A/P」などが、陸軍を中心とした幅広い組織で使用されていました。

実戦で使用されたエピソード

ベンラスの時計が最も激しく使用されたのはベトナム戦争です。

ベトナム戦争(1955年~1975年)

冷戦下で南ベトナム(アメリカ支援)と北ベトナム(ソ連・中国支援)が対立した戦争。

アメリカは共産主義拡大を防ぐため大規模介入を行ったが、ゲリラ戦に苦戦し、国内外で反戦運動が拡大。1973年に米軍が撤退し、1975年に北ベトナムが南を制圧して終結。ベトナムは社会主義国家として統一された。

特にタイプ2は、ジャングルの中での過酷な隠密作戦に従事する特殊部隊員たちの腕にありました。高温多湿、泥濘、そして激しい衝撃が加わる戦場において、ケース裏蓋を廃したモノブロック構造(オリジナル仕様)は、浸水や塵の侵入を防ぐために極めて有効でした。

特殊部隊員たちは、潜水作戦から地上戦まで、この一本の時計と共に任務を遂行しました。また、12時間表示のベゼルを利用して、作戦地域と本国の時間を同時に把握するなどの実用的な使い方も現場で行われていたというエピソードが残っています。

映画・ドラマ・アニメでの使用実績

ベンラスの時計は、そのリアリティから多くの映像作品に登場します。

最も有名なのは、1968年の映画「ブリット」でスティーブ・マックイーンが着用していたベンラスの「Series #3061」です。これはタイプ2ではありませんが、ベンラスのミリタリーウォッチが持つクールなイメージを象徴する出来事でした。

生産国とその歴史的背景

ベンラスは1921年にアメリカのニューヨークで、オスカー・ラズラスら三兄弟によって設立されました。アメリカのメーカーでありながら、ムーブメントは時計産業の聖地であるスイスから輸入し、アメリカ国内で組み立てるという手法をとっていました。

第二次世界大戦やベトナム戦争を通じて、アメリカ軍へ膨大な数の軍用時計を供給し、ハミルトンやエルジンと並ぶ軍用時計メーカーとしての地位を確立しました。戦後は経営難に陥りましたが、その歴史的価値から現代にブランドが復活し、現在は当時の設計思想を大切にしながら、スイス製パーツなどを用いて高品質な復刻モデルを生産しています。

「ベンラス(BENRUS) Type-2」の特徴と機能

  • TYPE-2 BLACK(クォーツムーブメント採用の定番復刻モデル)
  • TYPE-2 SILVER(ステンレスの質感を活かしたシルバーケースモデル)
  • TYPE-2 Combat Series(タクティカルなベルクロバンドを採用)
項目スペック
耐久性 軍規格を再現した堅牢な設計
防水性 10気圧防水
耐磁性 不明
視認性 発光ルミノバ採用の指針・インデックス
操作性 12時間表記の両方向回転ベゼル
ムーブメント スイス製クォーツ(Ronda 715)
動力の持ち時間 電池寿命約5年
素材ケース・裏蓋:316Lステンレススチール
風防:クリスタルガラス
ケース径 約42.5mm(リューズ含まず)
ケース厚 約16mm
重量 約76g(ベルト含む)
ベルトの種類 ナイロン製NATOベルト(19mm幅)

タイプ2は、極限状態での視認性とリューズの保護を最優先に設計された、プロフェッショナルなための計測機器です。

  • 衝撃からリューズを守る左右非対称のステンレススチールケース
  • 24時間表記を備えた、一目で時間を把握できる高視認性ダイアル
  • 第二時間帯の把握も可能な12時間表記の両方向回転ベゼル
  • 暗所でも高い発光性能を維持するルミノバ蓄光塗料

リューズを守る独創的なアシンメトリーケース

タイプ2の最も外見的な特徴は、ケースの右側がリューズを包み込むように膨らんだ左右非対称の形状です。

これは、激しい動作の中でリューズが岩や装備品にぶつかって破損したり、誤作動したりするのを防ぐための工夫です。一般的なダイバーズウォッチのようなリューズガードとは異なり、ケースそのものが流れるような曲線を描いてリューズを保護するこのデザインは、機能から導き出された究極の造形美と言えます。この独特なフォルムにより、手首を曲げた際にリューズが手の甲に当たりにくいという、実用的なメリットも生み出しています。

24時間表記を備えた高視認性ダイアル

軍事作戦においては、午前と午後の誤認は致命的なミスにつながります。

そのため、タイプ2の文字盤には通常の1から12の数字の内側に、13から24までの数字が小さく配置されています。これにより、瞬時に正確なミリタリータイムを読み取ることが可能です。また、文字盤からメーカーロゴや無駄な装飾を一切排除した「滅私奉公」なデザインも、視線を向けた瞬間に時刻情報を脳へ伝えるための配慮です。インデックスと指針には強力なルミノバ蓄光が施されており、夜間の作戦行動や暗い室内でも優れた視認性を発揮します。

汎用性の高い12時間表記回転ベゼル

タイプ2には、12時間までの数字が刻まれた両方向回転ベゼルが搭載されています。

これは、潜水時間を測るための60分計ベゼルとは異なり、時差のある地域の時刻を素早く確認するためのものです。例えば、ベゼルを回転させて現地の時間と本国の時間を同時に示すように設定すれば、簡易的なデュアルタイムウォッチとして機能します。また、短時間の経過時間を測る際にも利用可能です。

ベゼル表面は反射を抑えたマットな仕上げになっており、野外での光の反射を防ぐというミリタリーウォッチらしい仕様が徹底されています。

現代の信頼性を支えるスイス製クォーツ

オリジナルモデルは機械式ムーブメントを搭載していましたが、現在の復刻モデルには高い精度と信頼性を誇るスイスのRonda(ロンダ)社製クォーツムーブメント「715」が採用されています。クォーツ式の利点は、衝撃に強く、数日放置しても時間が止まらないことです。また、電池寿命も約5年と長く、定期的なメンテナンスの負担が少ないのも魅力です。戦場のような過酷な環境を想定した堅牢なケースと、現代の安定した駆動システムが融合したことで、日常のタフなツールとして、より完成度の高い一本へと進化を遂げています。

「ベンラス(BENRUS) Type-2」と他モデルの腕時計との比較

同一ブランドの他モデルとの比較

ベンラスのラインナップの中で、タイプ2と最も比較されるのが「Type-1」です。

両者は同じ「MIL-W-50717」規格に基づいて作られた兄弟モデルであり、ケースの形状やベゼルの仕様、堅牢性はほぼ共通しています。最大の違いは文字盤のデザインにあります。

タイプ1は、数字を一切使わず、ドットとバーのインデックスのみで構成された極めてシンプルな顔立ちをしています。これは、瞬時の視認性を究極まで追求した結果です。

これに対し、今回紹介しているタイプ2は、12/24時間表記の数字がびっしりと並んでおり、より「軍用計測器」としての趣が強いデザインになっています。

タイプ1がミニマルで洗練された印象を与えるのに対し、タイプ2は情報量が多く、メカニカルな雰囲気を好むユーザーに適しています。

また、同ブランドの「DTU-2A/P」などのフィールドウォッチと比較すると、タイプ2はケースサイズが大きく厚みもあり、防水性能も高いため、よりプロフェッショナルなツールとしての風格を漂わせています。着用感においても、タイプ2はアシンメトリーケースによるボリューム感があり、腕元での主張が強いのが特徴です。

他社の類似モデルとの比較

マラソン(MARATHON) ナビゲーター

マラソンのナビゲーターは、タイプ2と同様に左右非対称のケースを持つミリタリーウォッチの代表格です。

ナビゲーターはケース素材に軽量なファイバーグラス混合樹脂を採用しており、非常に軽く、長時間着用しても疲れにくいのが特徴です。一方、ベンラスのタイプ2は316Lステンレススチールを採用しており、手に取った時の重量感や質感が格段に高く、高級感があります。

デザイン面では、ナビゲーターはトリチウム管による自発光システムを採用しているため、暗所での視認性が永続的に確保されます。ベンラスはルミノバ蓄光であり、初期の明るさはベンラスが勝りますが、持続性ではマラソンに軍配が上がります。

どちらも米軍規格をベースにしていますが、道具としての軽快さを求めるならマラソン、重厚な造り込みとヴィンテージの再現性を楽しむならベンラスのタイプ2が最適です。

ハミルトン(HAMILTON) カーキ フィールド メカ

ミリタリーウォッチの定番と言えばハミルトンのカーキシリーズですが、タイプ2と比較するとそのキャラクターの違いが鮮明になります。

ハミルトンは左右対称のクラシックなフィールドウォッチスタイルであり、1940年代からの伝統的なデザインを継承しています。ケースは薄く、シャツの袖口にも収まりやすいため、汎用性は非常に高いです。

しかし、タイプ2のような「特殊部隊向け」という特化した背景や、回転ベゼルを備えた多機能性、そして何よりもリューズガードを兼ねた肉厚なアシンメトリーケースの存在感は、ハミルトンにはない独自の魅力です。

ハミルトンが万人受けする優等生的なミリタリーウォッチであるのに対し、ベンラスのタイプ2は、より特定の歴史背景や独自の造形美を求めるマニアックな層に響く一本と言えます。防水性能においても、ハミルトンの標準的なメカモデルが5気圧程度であるのに対し、タイプ2は10気圧を確保しており、よりハードな使用に耐えうる設計となっています。

「ベンラス(BENRUS) Type-2」の実用性

オススメの利用シーン

ベンラスのタイプ2が最も本領を発揮するのは、やはりアウトドアシーンです。

キャンプやトレッキング、あるいは釣りやサバイバルゲームなど、腕時計に過酷な環境が伴うアクティビティにはこれ以上ない相棒となります。10気圧防水を備えているため、川遊びや突然の大雨にさらされても全く動じることはありません。また、ステンレススチールのケースは傷がついてもそれが「味」となり、使い込むほどに道具としての深みが増していきます。

さらに、旅行の際にもこの時計は非常に便利です。12時間表記のベゼルを活用して、自宅の時間をベゼルで指し示しておけば、時差のある地域でも一目で両方の時間を確認できます。

NATOベルトは汗をかいても丸洗いが可能で、衛生面でもアウトドアでの使用に適しています。無骨なデザインは、ワークパンツやミリタリージャケット、デニムといったカジュアルな服装と完璧に調和し、休日をアクティブに過ごす大人の腕元にふさわしい信頼感を提供してくれます。

ビジネスシーンに利用できるか

ミリタリーウォッチをビジネスシーンに取り入れる際、その武骨さが裏目に出ることもありますが、タイプ2は意外にもスーツやジャケパンスタイルに馴染みます。

ブラックのダイアルとベゼルが全体を引き締め、落ち着いた印象を与えるからです。ただし、ケースの厚みが約15mmあるため、タイトなドレスシャツの袖口には干渉する可能性がある点には注意が必要です。

ビジネスで活用する際のコツは、ベルトの選択にあります。標準のナイロン製NATOベルトのままではカジュアルさが強すぎますが、これを上質なブラックやダークブラウンのレザーストラップ、あるいは厚みのあるヴィンテージ調の革ベルトに交換することで、一気に高級感と落ち着きが増します。

左右非対称のケースは知的なこだわりを感じさせ、時計に詳しい取引先との会話のきっかけにもなるでしょう。「米軍特殊部隊が使用していた時計の復刻版」というエピソードは、単なるブランド時計にはない、持ち主のこだわりや強さを控えめに主張してくれるはずです。

長く利用するためのコツやメンテナンス方法

ベンラスのタイプ2を一生モノの道具として長く愛用するためには、適切なケアが欠かせません。

クォーツモデルであるため、日常の精度管理は不要ですが、電池切れの際は放置せず早めに交換することが重要です。電池が切れたまま放置すると、液漏れを起こして内部の回路を破損させる恐れがあります。また、防水性能を維持するためには、電池交換のたびにパッキンの状態を確認し、必要に応じて交換やグリスアップを行うのが理想的です。

外装のケアについては、使用後に柔らかい布で汗や汚れを拭き取ることが基本です。特にベゼルの隙間に砂や埃が溜まると回転が渋くなることがあるため、定期的に隙間の汚れをブラッシングして落としてください。

NATOベルトは汚れが目立ってきたら、バネ棒から外して中性洗剤で手洗いすれば、常に清潔な状態で使用できます。さらに、K1強化ガラスの風防は傷に強いですが、強い衝撃で欠けることもあります。万が一大きな傷がついた場合は、正規のサービスを通じて交換を検討することで、視認性と美観を永続的に保つことができます。

オススメの購入方法と安く購入する方法

ベンラスのタイプ2を確実に購入するには、日本国内の正規代理店や、ミリタリーウォッチを専門に扱うセレクトショップを利用するのが最も安心です。正規店で購入すれば、メーカー保証が付帯するため、万が一の初期不良や将来的なメンテナンスの際もスムーズに対応してもらえます。

また、実物を確認できる店舗であれば、独特のケースの厚みや装着感を確かめてから購入できるメリットがあります。

少しでも安く購入したい場合は、大手ECサイト(楽天やYahoo!ショッピング、Amazonなど)のポイント還元キャンペーンを利用するのが現実的です。定価自体は安定していますが、ポイント還元率の高い日を狙えば、実質的に数千円から一万円程度安く手に入れることが可能です。

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中古市場を探すという手もありますが、タイプ2は人気モデルのため値崩れしにくく、極端に安いものは状態が悪いか偽物のリスクもゼロではありません。特にヴィンテージのオリジナルモデルを探す場合は、信頼できるアンティーク時計専門店で、鑑定済みのものを購入することを強くお勧めします。

まとめ|「ベンラス(BENRUS) Type-2」徹底レビュー

ベンラスのタイプ2は、1970年代の過酷な戦場が育て上げた究極のミリタリーウォッチです。その左右非対称のケースや高視認性のダイアルは、すべてが任務を遂行するための必然から生まれました。

現代に蘇った復刻版は、当時の無骨な美学を継承しつつ、クォーツムーブメントによる高い信頼性を獲得しています。単なるファッションアイテムとしてではなく、歴史の重みと本物の道具が持つ機能性を求める方にこそ、手にしてほしい傑作です。

「BENRUS Type-2」まとめ
メリット

米軍特殊部隊の歴史を肌で感じられる、圧倒的な堅牢性と実用性を兼ね備えた唯一無二の時計です

  • リューズを確実に保護する独創的なアシンメトリーケース
  • 12/24時間表記による、戦場仕様の優れた視認性
  • 10気圧防水とクォーツ駆動による、日常使いでの高い信頼性
  • NATOベルトによる軽快な装着感とカスタマイズの楽しさ
  • 歴史的なストーリーを持つ「本物」の復刻モデルであること
デメリット

その特化したデザインゆえに、使用環境や服装によっては工夫が必要な場面もあります

  • ケースに厚みがあるため、タイトなシャツの袖口に収まりにくい
  • 本格的なミリタリーデザインが、フォーマルな場では無骨すぎる場合がある
  • 風防がサファイアクリスタルではなく強化ガラスであり、強い衝撃には注意が必要
  • 19mmというやや特殊なラグ幅のため、交換ベルトの選択肢が20mm幅よりは少ない
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