本物の軍隊に供給されているガチのミリタリーウォッチを探している方に。
多くの時計がミリタリー”テイスト”を謳う中、実際に政府や軍隊に時計を供給し、兵士たちの腕で実戦に投入された腕時計はそう多くありません。
今回取り上げるMARATHON(マラソン)社は、カナダで創業しスイスで製造されるというユニークな背景を持つ、各国の軍隊に採用実績のある本格派です。その中でも、最もベーシックなモデルが「General Purpose Field Watch WW194004」です。
いかなる状況でも正確な時を伝え、瞬時に時刻を読み取れる視認性と、過酷な環境に耐えうる耐久性を兼ね備えた、本物のミリタリーウォッチです。特に、電源不要で暗闇で光り続けるトリチウム発光システムは、軍用時計ならではの特殊仕様。なぜこの時計がプロフェッショナルに選ばれるのか、その理由をデザイン、機能、歴史の観点から徹底レビューします。
「MARATHON GPQ」の概要
MARATHON(マラソン)社のGeneral Purpose Quartz Field Watch(WW194004)、通称「GPQ」は、米軍の厳格な基準であるMIL-PRF-46374G規格に基づいて製造され、NATOストックナンバーも取得している本物のミリタリーフィールドウォッチです。
高精度なスイス製クォーツムーブメントを搭載し、軽量かつ堅牢なファイバーシェルケースに収められています。最大の特徴は、文字盤のインデックスと針に埋め込まれた「トリチウム・ガスチューブ」です。これにより、外部からの蓄光なしに24時間、約25年間にわたり自発光を続け、いかなる暗闇でも確実に時刻を読み取ることが可能です。
無駄を削ぎ落としたデザインは、まさに兵士のための計器であり、その機能美は多くのミリタリーファンや腕時計愛好家を魅了しています。
項目 | MARATHON GPQ スペック |
---|---|
耐久性 | MIL-PRF-46374G規格準拠、耐衝撃性 |
防水性 | 3気圧 (30m/100ft) |
耐磁性 | 不明 |
視認性 | トリチウム・ガスチューブ(時針・分針・インデックス)による自発光 |
操作性 | プッシュ/プル式リューズ |
ムーブメント | ETA F06 高トルククォーツ |
動力の持ち時間 | 約5年(電池寿命) |
素材(ケース・裏蓋・風防) | ケース:ハイインパクト・ファイバーシェル 裏蓋:ステンレススチール(スナップバック) 風防:サファイアクリスタル |
ケース径 | 34mm |
ケース厚 | 12mm |
重量 | 約44g(ストラップ含む) |
ベルトの種類 | ナイロン製ストラップ(MIL-S-46383B, Type II準拠) |
- アメリカ軍のMILスペックに準拠、NATOストックナンバーを取得
- 軽量かつ堅牢なファイバーシェルケース
- 自己発光の文字盤など、実用性が重視されている
MARATHONの腕時計を採用する政府機関や部隊
MARATHON社は、1941年以来、北米連合軍(Allied Forces)に計器を供給してきた歴史を持ち、現在も多くのアメリカ、カナダ政府機関に製品を納入しています。
- アメリカ軍 (U.S. Armed Forces):
- アメリカ陸軍、海軍、空軍、海兵隊に幅広く採用
- ダイバーズウォッチの「GSAR (Government Search and Rescue)」や、パイロットウォッチの「Navigator」シリーズは、多くの兵士に支給された実績がある
- 「GPQ」も、General Purpose(汎用)モデルとして支給されている
- カナダ政府:
- カナダ軍や政府機関の公式サプライヤーとして時計を供給
- その他:
- アメリカの各種機関やNASAなど、軍以外の政府機関でもMARATHONの計器や時計が使用
これらの実績は、MARATHONの時計が単なるミリタリー”風”ではなく、実際のプロフェッショナルユースに耐えうる本物の「装備品」であることを証明しています。
実戦で使用されたエピソード
MARATHONの時計は、1990年代初頭の湾岸戦争において、アメリカ軍に「Navigator」モデルが大量に供給されたことでその名を知られるようになりました。砂漠という過酷な環境下での高い視認性と信頼性が兵士たちから評価されました。
イラクのクウェート侵攻を受け、国連の決議に基づきアメリカを中心とする多国籍軍がイラクに対して武力行使を行った戦争。圧倒的な空爆と地上戦によりイラク軍は敗北し、クウェートは解放された。テレビ報道による「映像の戦争」としても知られ、近代戦の情報化を象徴する戦争となった。
また、イラク戦争やアフガニスタン紛争においても、アメリカ軍兵士や同盟軍兵士がMARATHONの様々なモデル(GSAR、Navigator、GPQなど)を着用していたことが報告されています。
アメリカとイギリスを中心とする連合軍が、イラクの大量破壊兵器保有疑惑とテロ支援を理由に侵攻した戦争。短期間でフセイン政権を崩壊させたが、兵器は発見されず、戦後は宗派対立や治安悪化が深刻化。長期的な占領統治と反米武装勢力の抵抗により、多くの民間人が犠牲となり、国際的な批判も高まった。
アメリカ同時多発テロを受け、テロ組織アルカイダを匿ったタリバン政権を排除するため、アメリカが主導して始まった紛争。初期はタリバンを追放したが、抵抗が続き長期化。治安と国家再建は困難を極め、最終的に米軍が撤退するとタリバンが再び政権を掌握した。
戦場という極限状況では、正確な時刻の把握が作戦行動の成否を分けることも少なくありません。砂塵、衝撃、昼夜の激しい寒暖差といった環境に耐えうるMARATHONの時計は、兵士たちのミッションを支える信頼できるパートナーとして活躍してきたのです。
個別の特殊部隊での具体的なエピソードは機密情報のため多くは語られませんが、その採用実績自体が、数々の過酷な実戦をくぐり抜けてきた証と言えるでしょう。
映画・ドラマ・アニメでの使用実績
MARATHONの時計は、その本格的な佇まいから、数々の映画やドラマでプロフェッショナルなキャラクターの腕を飾っています。
- ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』:
- 主人公のジャック・バウアー(キーファー・サザーランド)が、シーズン5で大型のクロノグラフモデル「CSAR」を着用
- 映画『オーシャンズ8』:
- ケイト・ブランシェット演じるルーが、大型のダイバーズウォッチ「JDD (Jumbo Day/Date)」を着用
- ドラマ『ストライクバック』:
- イギリスの特殊部隊SASの隊員が「GSAR」を着用
- ドラマ『SEAL Team/シール・チーム』:
- 主人公ジェイソン・ヘイズ(デヴィッド・ボレアナズ)が、「TSAR」(GSARのクォーツ版)を着用
これらの作品でMARATHONが選ばれるのは、リアリティを追求する上で、実際に軍や法執行機関で使われている「本物」であることが評価されているからに他なりません。
所有している有名人
公にMARATHONウォッチの所有を公言している有名人の情報は多くありませんが、その機能性とデザインから、多くのアウトドア愛好家やミリタリーファンに支持されています。
特に、元アメリカ海軍特殊部隊SEALs隊員であり、作家・コンサルタントとして活躍するジャック・カ氏(Jack Carr)は、自身のソーシャルメディアや著作の中でMARATHONの時計、特に「GSAR」を愛用していることを公言しています。彼は自身の経験から、MARATHONの時計が持つ信頼性と実用性を高く評価しており、その発言は多くのファンにとって大きな影響を与えています。彼の作品が原作となったドラマ『ターミナル・リスト』でも、主人公が着用する時計にリアリティを求めるなど、本物のミリタリーギアへのこだわりがうかがえます。
生産国とその歴史的背景
MARATHON社は1939年にカナダのモントリオールで設立されました。当初から軍や政府機関向けの精密機器を製造しており、第二次世界大戦中には北米連合軍に時計や計測機器を供給していました。
現在の腕時計の製造は、世界的な時計産業の中心地であるスイスのラ・ショー=ド=フォンで行われています。これは、軍用時計に求められる高い品質と精度を確保するためです。
カナダで設計・管理され、スイスの伝統的な時計製造技術によって生み出されるMARATHONの時計は、まさに北米の実用主義とスイスの精密技術が融合した製品と言えます。軍に製品を供給するということは、継続的に厳しい基準をクリアし続ける必要があり、MARATHON社が長年にわたりその地位を維持していることは、同社の高い技術力と品質管理の証です。
「MARATHON GPQ」の特徴と機能
MARATHON General Purpose Field Watchには、ここで紹介しているGPQ以外にも派生モデルが複数あります
- WW194004 General Purpose Quartz(GPQ):
- トリチウム発光、クォーツ式
- WW194015 General Purpose Quartz with Date(GPQ-D):
- トリチウム発光、クォーツ式、デイト表示付き
- WW194003 General Purpose Mechanical (GPM):
- トリチウム発光、機械式
- WW194009 General Purpose Quartz with MaraGlo (GPQ-M):
- 蓄光、、クォーツ式
項目 | MARATHON GPQ スペック |
---|---|
耐久性 | MIL-PRF-46374G規格準拠、耐衝撃性 |
防水性 | 3気圧 (30m/100ft) |
耐磁性 | 不明 |
視認性 | トリチウム・ガスチューブ(時針・分針・インデックス)による自発光 |
操作性 | プッシュ/プル式リューズ |
ムーブメント | ETA F06 高トルククォーツ |
動力の持ち時間 | 約5年(電池寿命) |
素材(ケース・裏蓋・風防) | ケース:ハイインパクト・ファイバーシェル 裏蓋:ステンレススチール(スナップバック) 風防:サファイアクリスタル |
ケース径 | 34mm |
ケース厚 | 12mm |
重量 | 約44g(ストラップ含む) |
ベルトの種類 | ナイロン製ストラップ(MIL-S-46383B, Type II準拠) |
MARATHON GPQは、米軍規格に準拠した本格フィールドウォッチです。最大の特徴はトリチウムガスチューブによる24時間継続する自発光機能で、暗闇での視認性は他の追随を許しません。34mmの小型軽量なケースは装着感に優れ、高トルクのスイス製クォーツムーブメントは過酷な環境でも正確に時を刻みます。
- MIL-PRF-46374G規格準拠
- トリチウム・ガスチューブによる自己発光システム
- ETA F06 高トルク・クォーツムーブメント搭載
- 軽量・高耐久なハイインパクト・ファイバーシェルケース
- 傷が付きにくいサファイアクリスタル風防
- 時刻のハック(秒針停止)機能
- コンパクトで装着感の良い34mmケース
究極の視認性を実現するトリチウム・ガスチューブ
GPQが他の多くの腕時計と一線を画す最大の特徴は、トリチウム・ガスチューブによる自己発光システムです。
これは、微量のトリチウムガスを封入したガラス製のチューブを文字盤のインデックスと時分針に埋め込んだもので、ガスが崩壊する際に発するエネルギーでチューブ内の蛍光塗料を光らせる仕組みです。一般的な蓄光塗料(ルミノバなど)が光を吸収して一時的に光るのに対し、トリチウムは外部の光を一切必要とせず、24時間365日、約25年間にわたって安定して光り続けます。
これは、夜間の任務や暗闇での行動が常となる兵士にとって、時刻を瞬時に、そして確実に確認できるという絶対的なアドバンテージになります。スマートフォンのライトやフラッシュライトで時計を照らす必要がないため、敵に自分の位置を知らせるリスクもありません。まさに実戦から生まれた、究極の視認性を確保するための機能と言えるでしょう。
軍用規格「MIL-PRF-46374G」が証明する圧倒的な堅牢性
「MIL-PRF-46374G」とは、アメリカ国防総省が定める腕時計に関する規格のことです。この規格は、防水性、耐衝撃性、耐磁性、精度、視認性など、腕時計が軍事行動下で遭遇するであろう様々な過酷な状況に耐えうるための厳しい要求事項を定めています。
GPQがこの規格に準拠しているということは、単にデザインがミリタリー風であるというレベルではなく、米軍が要求する性能基準を公式にクリアした「本物の軍用時計」であることの証明です。
ケース素材には軽量でありながら衝撃に強いハイインパクト・ファイバーシェルを採用。ムーブメントは衝撃で針がずれないよう、強力なトルクを持つETA社のクォーツムーブメントを搭載しています。風防には、割れにくく、傷が付きにくいサファイアクリスタルが採用されています。
兵士のための計器としての機能美と優れた装着感
GPQのデザインは、華美な装飾を一切排除し、「時刻を正確に伝える」という一点に特化しています。
マットブラックの文字盤に、はっきりとしたアラビア数字のインデックス。外周には24時間表記(13時から24時)も備え、瞬時の時刻判断を容易にします。ケース径は34mmと現代の腕時計としては小ぶりですが、これは戦闘服の袖口に引っかからないように、また長時間の着用でも負担にならないようにという、実用的な理由に基づいたサイズです。
重量も約44gと非常に軽量で、腕へのフィット感は抜群です。固定式のバー(はめ殺し)に一本通しのナイロンストラップを装着する仕様は、万が一バネ棒が破損して時計が脱落するリスクを低減するための軍用時計の伝統的なスタイルです。全てのデザインと仕様に明確な目的がある、これこそが軍用計器ならではの機能美と言えるでしょう。
「MARATHON GPQ」と他モデルの腕時計との比較
同一ブランドの他モデルとの比較
MARATHON GPQ (General Purpose Quartz) を検討する際、必ず比較対象となるのが同じ「General Purpose」シリーズの機械式モデル「GPM (General Purpose Mechanical) WW194003」です。
両者はケースサイズ(34mm)、デザイン、素材(ファイバーシェルケース)など多くの点を共有する兄弟機ですが、その心臓部であるムーブメントが最大の違いです。GPQがETA製の高精度クォーツムーブメントを搭載し、電池で駆動するのに対し、GPMはセイコー製の自動巻き機械式ムーブメント(NH35A)を搭載しています。
GPQのメリットは、クォーツならではの精度の高さとメンテナンスフリーな点にあります。数ヶ月放置しても止まることなく、時刻合わせの頻度も少なく済みます。衝撃にも比較的強く、電池が切れるまで約5年間、手間いらずで使い続けられる実用性は、日常使いにおいて大きな利点です。価格もGPMより安価なため、初めてのMARATHONウォッチとしても最適です。
一方、GPMの魅力は、機械式時計特有のロマンと所有感にあります。滑らかに動く秒針や、内部で時を刻む機械の鼓動は、時計好きにとって何物にも代えがたい魅力です。電池交換が不要で、定期的なオーバーホールを行えば半永久的に使用できるサステナビリティも特徴です。
どちらを選ぶかは、腕時計に何を求めるかによります。究極の実用性、精度、手軽さを求めるならGPQ。機械の温かみや、時計を育てる楽しみを味わいたいならGPMがおすすめです。
また、よりハイスペックなモデルとして、ステンレススチールケースと高い防水性を備えたダイバーズウォッチ「TSAR/GSAR」や、非対称ケースが特徴のパイロットウォッチ「Navigator」も存在します。
これらはGPQ/GPMより大型で高価になりますが、より過酷な環境での使用を想定したプロフェッショナルモデルです。自身の用途や好みに合わせて、最適なMARATHONを選ぶことが重要です。
他社の類似モデルとの比較
MARATHON GPQの比較対象として最も頻繁に挙げられるのが、イギリス軍の官給品として名高いCWC (Cabot Watch Company) の「G10」です。両者は共に軍用規格に基づいて設計された小型のフィールドウォッチであり、それぞれの国の軍事史と深く結びついています。
GPQが米軍規格(MIL-PRF-46374G)をベースにしているのに対し、CWC G10は英国防衛省規格(MoD)に準拠しています。GPQがファイバーシェル製の丸みを帯びたケースを持つのに対し、G10はステンレススチール製のトノー型(樽型)ケースが特徴で、よりクラシカルで堅実な印象を与えます。どちらも「はめ殺し」の固定式ラグを備え、NATOストラップとの相性は抜群です。
最大の違いは視認性に関する思想です。
GPQがトリチウム・ガスチューブによる「自己発光」で24時間常に光り続けるのに対し、G10はスーパールミノバによる「蓄光」です。暗闇での視認性の持続時間ではGPQが圧倒的に優位です。ムーブメントはどちらも信頼性の高いスイス製クォーツを採用しています。防水性はGPQが3気圧、G10が5気圧と、G10の方がやや優れています。

もう一つの比較対象は、同じく自己発光システムを持つLuminox(ルミノックス)です。
特に「オリジナル・ネイビーシール 3001」などが挙げられます。Luminoxもトリチウム(LLT – ルミノックス・ライト・テクノロジー)を採用していますが、デザインはより現代的でスポーティ、ケースサイズも40mmを超える大型モデルが中心です。MARATHON GPQが軍の支給品としての歴史的背景や無骨な「計器」としての側面が強いのに対し、Luminoxは特殊部隊のイメージを前面に出した、よりファッション性の高いブランドと言えるでしょう。
小型でクラシカルな軍用デザインを好むならGPQ、現代的で存在感のあるタフネスウォッチを求めるならLuminoxという選択になります。

「MARATHON GPQ」の実用性
ビジネスシーンに利用できるか
MARATHON GPQをビジネスシーンで利用できるかは、その職場の服装規定やカルチャーに大きく依存します。結論から言うと、比較的カジュアルな服装が許容される職場であれば、十分に活用可能です。その理由は、34mmという小ぶりなケースサイズにあります。現代の腕時計としては控えめなサイズ感のため、悪目立ちすることがなく、ワイシャツの袖口にもすっきりと収まります。また、ブラックを基調としたシンプルなデザインは、多くの服装に馴染みやすいです。
ただし、注意点もあります。元々が軍用時計であるため、ファイバーシェル製のケースやナイロンストラップは、どうしてもカジュアルな印象を与えます。厳格なスーツスタイルが求められる金融機関や、重要な商談、フォーマルな式典などには不向きと言えるでしょう。そういった場面では、よりドレッシーな革ベルトの時計などが推奨されます。
一方で、ビジネスカジュアルやオフィスカジュアルが中心の職場であれば、GPQは良いアクセントになります。特に、グレーやブラックのレザー製NATOストラップに交換すると、カジュアルさが程よく抑えられ、よりスマートな印象になります。本物の軍用規格を満たした時計という背景は、会話のきっかけになるかもしれません。TPOをわきまえる必要はありますが、そのユニークな個性を理解した上で着用すれば、ビジネスシーンでも頼れる相棒となるでしょう。
長く利用するためのコツやメンテナンス方法
MARATHON GPQは非常にタフな腕時計ですが、その性能を維持し、長く愛用するためにはいくつかのポイントがあります。まず、ムーブメントは高精度なクォーツであり、基本的には電池が切れるまで特別なメンテナンスは不要です。電池寿命は約5年が目安ですが、時計店で定期的に(例えば3〜4年に一度)電池交換と防水パッキンのチェックを依頼すると、より安心です。
ケース素材のハイインパクト・ファイバーシェルは非常に丈夫ですが、強い衝撃や鋭利なものとの接触は避けるべきです。汚れが付いた場合は、水で湿らせた柔らかい布で拭き取ってください。
防水性は3気圧(30m)ですので、日常生活での汗や雨は問題ありませんが、着用したままでの水泳やシャワーは避けるべきです。リューズがしっかりと押し込まれていることを常に確認する習慣をつけましょう。
オススメの購入方法と安く購入する方法
MARATHON GPQの購入方法は、主に正規販売代理店、並行輸入品を扱う店舗、そして中古市場の3つに大別されます。
最も安心なのは、国内の正規販売代理店やそのオンラインストアで購入する方法です。製品保証が確実に受けられ、アフターサービスも万全です。定価での販売となりますが、偽物の心配がなく、購入後のサポートを重視する方には最適な選択肢と言えます。
\ MARATHON社の国内唯一の総輸入元 /
少しでも安く購入したい場合は、並行輸入品を扱う腕時計店や、楽天市場、Amazonなどのオンラインモールを検討するのが良いでしょう。正規代理店を通さない分、価格が抑えられていることが多く、セールやポイント還元を利用すればさらにお得に購入できる可能性があります。ただし、店舗独自の保証となる場合が多いため、保証内容や店舗の評判を事前にしっかりと確認することが重要です。信頼できる実績のある店舗を選ぶようにしましょう。
さらにコストを抑えたいのであれば、中古市場やフリマアプリも選択肢に入ります。状態の良いものが定価の半額近くで出品されることもありますが、個人間の取引ではリスクも伴います。商品の状態を写真や説明文で細かく確認し、トリチウムの発光が弱まっていないか(製造年が古すぎないか)などをチェックする必要があります。特に、本物かどうかを見極める知識が求められるため、初心者にはあまりお勧めできません。
総合的に見ると、価格と安心感のバランスが良い並行輸入品を、信頼できる店舗から購入するのが、多くの方にとって満足度の高い方法と言えるでしょう。
まとめ|「MARATHON GPQ WW194004」徹底レビュー
この記事では、MARATHON社の本格ミリタリーウォッチ「General Purpose Field Watch WW194004 (GPQ)」を、その歴史的背景からスペック、実用性に至るまで徹底的にレビューしました。
本モデルは、米軍の厳格なミルスペックに準拠し、実際に兵士に支給されている「本物の装備品」です。最大の特徴であるトリチウム・ガスチューブは、いかなる暗闇でも確実に時刻を知らせてくれる絶大な信頼性をもたらします。
34mmという小ぶりで軽量なケースは、長時間の着用でも疲れ知らずで、まさに実用性を突き詰めた結果のデザインと言えるでしょう。クォーツムーブメントによる手軽さと高精度も兼ね備えており、日常使いからアウトドアまで、あらゆるシーンで活躍するポテンシャルを秘めています。華美な装飾はありませんが、その無骨な佇まいには、過酷な環境を生き抜くための機能美が凝縮されています。本物のミリタリーウォッチの世界への入り口として、また、信頼できるタフな相棒として、これほど最適な一本は他にないかもしれません。
メリット | MILスペック準拠の信頼性と、トリチウム発光による圧倒的な夜間視認性を、比較的手頃な価格で体験できる点 24時間光り続けるトリチウムによる抜群の視認性 MIL-PRF-46374G準拠の高い堅牢性と信頼性 34mmの小型・軽量ケースによる優れた装着感 メンテナンスが容易で高精度なスイス製クォーツムーブメント 本物の軍用時計であるという背景とストーリー性 |
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デメリット | 3気圧防水など、現代のハイスペックな時計と比較すると見劣りする部分がある点 防水性が3気圧と低く、水辺での使用には注意が必要 フォーマルなビジネスシーンには不向きなデザイン 小ぶりなサイズが好みでない人には物足りなく感じる可能性がある |
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